デッドマン・ウォーキング
 

 

Dead Man Walking 

 ◆ジャンル/人間ドラマ*実話 ◆公開年/1996/08/03 
◆上映時間/123mins. ◆アメリカ映画 



その瞬間、誰よりもあなたは人間の顔をしていた
■第68回アカデミー賞 主演女優賞


ルイジアナ州ニュー・オリンズ。“希望の家”で働くシスター・ヘレンは死刑囚マシューからの手紙を受け取り、彼と接見する事になった。マシューは相棒と共に若いカップルを殺した罪で州立刑務所に入れられているのだが、相棒が無期懲役なのに自分が死刑になる事に憤りを感じている。ヘレンは特赦を得ようと弁護士の協力を仰ぐが嘆願は却下され、残るは州知事への直訴だけとなった。犯罪者ではあるが、マシューの事を一人の人間として見ようとするために、被害者の両親たちからは敵と見なされ非難を浴びるヘレン。しかし毎日、アドヴァイザーとしてマシューと会い話をしていく内に二人の心は繋がっていく。やがて処刑の日が訪れた。結局、上訴審も受け入れられず、マシューは死にゆく運命にあった──


実際に死刑囚の精神アドヴァイザーを務めた修道女ヘレン・プレジャンの本に感銘を受け映画化を熱望したS・サランドンがヘレン本人に扮した人間ドラマ。監督・脚本はサランドンの夫でもあるティム・ロビンスが、監督デビュー作「ボブ★ロバーツ/陰謀が生んだ英雄」に次いで手がけた。

淡々とした語り口の中にも、死刑制度の是非を辛辣に問いかける力作。賛成か反対かの二者択一しかないイデオロギーの相克には、居心地の悪さを感じないではいられないが、その事実を突きつけるだけでもこの作品の存在理由はある。感情を抑えたサランドンの演技は圧倒的で、これで念願のオスカーを獲得。対するS・ペンも静謐な芝居でこれをうまく受けている。


■監督・脚本・製作■ティム・ロビンス
■原  作■シスター・ヘレン・プレイジョーン
■音  楽■デヴィッド・ロビンス

■キャスト■
スーザン・サランドン/ショーン・ペン/ロバート・プロスキー/レイモンド・J・バリー/R・リー・アーメイ/セリア・ウェストン/ロイス・スミス/ロバータ・マックスウェル/マーゴ・マーティンデール/スコット・ウィルソン/ジャック・ブラック