フォレスト・ガンプ/一期一会
 

 

Forrest Gump 

 ◆ジャンル/人間ドラマ ◆公開年/1995/03/11 
◆上映時間/142mins. ◆アメリカ映画 



この名作に飾る言葉は要らない
■第67回アカデミー賞 作品賞・監督賞・主演男優賞・脚色賞・編集賞・視覚効果賞受賞


知能指数が人よりも劣っていたが、母親に普通の子どもと同じように育てられたフォレスト・ガンプは、小学校で優しく美しい少女ジェニーと運命的な出会いを果たす。俊足を買われてアメフト選手として入学した大学ではスター選手として活躍。卒業後は軍隊に入り、ベトナム戦争で仲間を救って勲章をもらい、除隊後はエビ漁を始めて大成功を収める。しかし、幼い頃から思い続けているジェニーとは再会と別れを繰り返し──


 この作品には重要なキャストとして、ケネディを初めとする歴代大統領、アラバマ州知事ジョージ・ウォレス、それにエルヴィス・プレスリーにジョン・レノンといった過去の有名人たちが登場する。全米フィルム・ライブラリーから集められた記録フィルムやテロの収録テープを活用して、こうした歴史上の人物と主人公フォレストとの“夢の共演”を実現させたのは、『ロジャー・ラビット』『永遠に美しく…』を含む4つのオスカー保持者ケン・ラルストンとILMのスタッフたち。大統領たちとフォレストとの謁見シーンでは、単に古いフィルムを抜き取って合成しただけではなく、ケネディやジョンソンに新たなセリフを語らせるといった新境地ともいえる映像のマジックを披露する。ドキュメンタリーと寓話をドッキングさせたことから、監督ロバート・ゼメキス自身、この挑戦を“ドキュフェーブル”と名づけた。映像化は困難と思われていた原作を映画的に奔放に脚色したシナリオも素晴らしいが、やはりこれは、多くのSFX映画の中できっちりとロマンを描き続けて来たR・ゼメキスの手腕と、まるでガンプそのもののようなT・ハンクスの存在があって初めて実現し得た作品であろう。

 主人公フォレスト・ガンプを演じるのは、『フィラデルフィア』でアカデミー最優秀主演男優賞を手にしたトム・ハンクス。女手ひとつでフォレストを育てる母親役にはサリー・フィールド。これまで2度アカデミー主演女優賞に輝いた彼女が、作品に温もりを与えてくれる。そして、フォレストが生涯をかけて愛する女性ジェニーには、ロビン・ライトが好演する。その他、まさにフォレストと一期一会といえる出会いを果たす陸軍の上官ダン小尉にゲイリー・シニーズ、戦友ババにはミケルティ・ウィリアムソンが扮している。また、フォレスト・ガンプ・ジュニアを演じるは、『シックス・センス』『A.I.』出演のハーレー・ジョエル・オスメント…本当に小さくて可愛くて、彼がこの映画に出演していたことは知らない人が多いのでは…。


■監  督■ロバート・ゼメキス
■脚  本■エリック・ロス
■原  作■ウィンストン・グルーム
■音  楽■アラン・シルヴェストリ


■キャスト■
トム・ハンクス/サリー・フィールド/ロビン・ライト・ペン/ゲイリー・シニーズ/ハーレイ・ジョエル・オスメント/ミケルティ・ウィリアムソン/マイケル・ハンフリーズ/ハンナ・ホール