ペイ・フォワード 可能の王国
 

 

Pay It Forward



20年程前、著者キャサリン・ライアン・ハイドは危うく死にかけたことがことがあった。それは自家用車の古いダットサンに乗っていたときのこと、突然動かなくなった彼女の車が火を噴いたのだった。あやうく脱出した彼女のもとに、爆破寸前の車の火を消そうと毛布を取り出し駆け寄って来た2人男性、そして消防車を呼んでくれた人、これらの人々の連携プレーで救出された彼女が礼を言おうとしたときには、自分の命も引き換えにし兼ねない状況で救助にあたってくれた人々はもうそこにはいなかった。

感謝の気持ちを伝えられずに悔やんだ末、彼女が思いついた方法とは、まさしく"Pay It Forward"だったのだ。実際彼女は他の人に善行を還元していくことを実行し、非営利のペイ・イット・フォワード財団を設立する。


 


勇気を奮い起こしたシモネット先生がアーリーンに対し、自分が子供の頃に火傷をした理由を話すシーンでは、胸が熱くなりました。アーリーンが、ホームレスになった母親グレイスと和解するシーンにも心を打たれました。物語の結末は意外な展開で、ここでは話せません。ただ言えることは、ストーリーが充実していて展開も素晴らしく、それぞれの役柄でそれぞれの心の葛藤と“物語”がある映画です。そして、最後の衝撃的な結末で涙が溢れて止まりませんでした。最後の最後で3つめの“ペイ・フォワード≪先贈り≫”を遂げるトレバーなのでした。(笑!ハンカチを忘れた私は、涙が溢れて最後まで映画館を出ることができませんでした。)