わかれ路 

 

Intersection 


著名な建築家ヴィンセント・イーストマンは、妻サリーと13歳の娘ミーガンがありながら、今はコラムニストのオリヴィアと同棲している。

サリーはヴィンセントとは仕事のパートナーに徹していたが、彼の方は彼女に未練がある様子だった。ある日、施工主と些細なことで衝突した彼に、同僚のニールは心配する。一方、新生活を始めようとしながらも煮え切らない彼の態度に、時折オリヴィアはいらついた。

ある日、ヴィンセントが自分の設計した美術館の落成式に出かけると、パーティにはサリーの新しい恋人も出席していた。そして突然、酔ったオリヴィアが姿を現わし、サリーと対面した。いたたまれなくなったヴィンセントは、オリヴィアを連れて会場を抜け出す。


泣きながら彼への激しい思いを叩きつける彼女を雨の中に残し、車を走らせたヴィンセントは彼女へ宛てた別れの手紙をしたためる。夜が明けて、手紙を投函できぬままポストの前に立ちすくす彼は、牛乳配達を手伝う赤毛の小さな少女に、オリヴィアの面影を見る。その瞬間、迷いが消えた彼は彼女の留守番電話に激しい愛の告白を吹き込む。


車を飛ばして彼女の元へ急ぐ途中、事故に遇った彼は病院へ担ぎ込まれるが、間もなく死亡する。サリーは遺品を受け取り、あの投函されなかった手紙を読む。留守番電話を聞いたオリヴィアも事故を知り、病院へ駆けつけた。2人の女は、それぞれの思いを胸に秘め、その場を別れた。