ミステリと言う勿れ





―奇妙な連続殺人事件―
 
大隣警察署には新たに発生した連続殺人事件の応援要請が来ていた。青砥成昭(筒井道隆)に指名された風呂光聖子(伊藤沙莉)は捜査本部へと向かう。

すでに三人の犠牲者を出していたこの犯罪は、遺体を交差点の真ん中に磔のように遺棄する猟奇的な事件だ。さらに、三人目の遺体の傷口から被害者本人のものではない血液が検出される。血液はDNA鑑定で22年前に殺害された被害者と一致。羽喰玄斗による連続婦女暴行殺人事件の17人目の被害者、辻十岐子だ。

18件目の殺人を犯して以来、姿を消していた羽喰がまた殺害を始めたのかと捜査本部はいろめき立つ。だが、備前島操警部(船越英一郎)は羽喰の犯行ではないと言う。部下の猫田十朱(松本若菜)も羽喰の事件とは様相が違うと賛同。会話を聞いていた風呂光は猫田とバディを組むよう備前島に指示された。
「羽喰玄斗の事件」→

 
一方、我路は愛珠(白石麻衣)の死の真相を求めて、ジュートという人物を追っていた。すると、愛珠が生前、タクシーで頻繁に倉庫街に通っていたことを知る。そこでは、不定期で闇カジノが開かれていた。カジノに潜入した我路は横田留美(夏子)と知り合い、愛珠がカジノで働いていた事を知らされる。

愛珠はカウンセラーの勧めで闇カジノで働き始めた。
ときどき占い師が来て、バイトの女の子たちが姓名判断や手相占いを受けていた。闇カジノは移動式。連続殺人事件の被害者にバイトの子がいた。
 
留美は怖くなってきたから、バイトも辞めるつもりだと言っていた。
ガロは風呂光に電話をして、闇カジノの摘発とカジノが連続殺人事件に関わっていることを示唆する。
 
捜査本部では遺体が一時的に折り畳まれて運ばれた可能性が上がった。風呂光と聞き込みをしていた猫田は遺棄現場付近でスーツケースを押しながら歩く少女が目撃されていると報告。

そんな時、風呂光に匿名の人物から事件のタレ込み電話が入った。

その頃、久能整(菅田将暉)は、犬堂我路(永山瑛太)から教わった大阪で開催される美術展に行くことを考えていた。
 
犬堂ガロ、ハヤ、オトヤの3人は、愛珠の部屋にあった開かない寄木細工の箱を持って、「寄木細工ミュージアム」へ。学芸員の辻浩増は、箱の作者は箱根に工房を持つ月岡桂、愛珠がココに来たことがあり知り合いだったと話す。

そのとき、テレビのニュースで五十嵐留美が殺されたと知るガロ。犯人は「羽喰十斗」と現場に署名を残していたという。羽喰十斗=ジュートなのか? 一方、留美の携帯電話に指紋をつけてしまったガロに疑いがかかる。

猫田刑事と風呂光巡査がミュージアムに捜査に来る。名刺を渡すと辻は「猫田十朱」という名前が気に入ったようだった。
 
備前島警部は、風呂光巡査の捜査から、闇カジノに来ていた占い師は女装しているが声が男。犯行現場付近で目撃されていたスーツケースを転がす少女と同一人物で、姓名判断など占いをしながら本名を聞き出していたという。

被害者の名前は、「福田南」「魚住由子」「畑 千尋」「五十嵐留美」で、漢字に「十」が入っているという共通点があった。過去の玄斗の被害者にも同様の共通点があり、猫田に注意しろと告げる。辻に会ったら戻ると聞いた風呂光巡査は、昔の事件の17番目の被害者の苗字も辻だったと気づく。

辻は、猫田が来るといきなりナイフで刺す。辻は、自分はコーマ(黄麻)、ジュート、羽喰十斗で、玄斗の息子だと告白

「22年前、刑事が父を殺して埋めたと何度も警察に伝えたが調べてくれなかった!」

猫田十朱という名前には「十」が3つも入っていることから、風呂光は、猫田は辻から殺されると危険を察して追いかけますが、猫田十朱は辻浩増から刺されていて、その光景を見た風呂光。

猫田はスーツケースに入れられる前に自分の手と十斗の手に手錠をかける。備前島警部がいつも言っている「お客様体質」というのは、チームに頼ったり助けを求められない人のこと。助けて助けられていい。必要なときは助けを求めろという意味だった。

合流に来た風呂光巡査がそれを目撃して、備前島操警部に電話をかけるのですが、何者かに口を塞がれて意識が遠のきます。また、辻浩増が猫田に最後のトドメを刺そうとしたその時──