鬼滅の刃-刀鍛冶の里編





***ネタバレ知りたくない方はご注意ください*** 


 
【原作】12巻第98話『上弦集結』~第99話『誰かの夢』

その頃、上弦の陸である妓夫太郎と堕姫が炭治郎たちに破れたことを受け、上弦の鬼たちはおよそ100年以上ぶりに鬼舞辻無惨から招集されます。上弦の月が欠けた上に、いまだに産屋敷一族を葬れないことに対して怒りに燃える鬼舞辻。

そんな彼の様子を見て玉壺は新たな情報を鬼舞辻に伝えようとしますが、神経を逆なでしてしまいます。怒り狂う鬼舞辻はそこで「情報が確定したら」半天狗とともに刀鍛冶の里へ向かうように告げ、姿を消すのでした。


 
【原作】12巻第99話『誰かの夢』~第100話『いざ行け里へ!!』
遊郭での戦いで勝利したものの昏睡状態に陥った炭治郎。その最中、自分と同じく額に痣を持った剣士の夢を見る。

炭治郎は無事に生還、機能回復訓練も受け準備は万端。後は新しい刀だけだったが、担当の鍛冶・鋼鐵塚から「お前にもう刀はやらん!!」と怒りと憎しみが込められた手紙が届いているだけだった。

その状況に危機感を覚えた炭治郎は、隠たちの協力のもと直接刀鍛冶の里へと向かうことになりました。鬼たちの襲撃を避けるために完全に場所を隠されている刀鍛冶の里に、目隠し・耳栓・鼻栓をつけて向かった炭治郎。

数々の隠の背中を転々としながら、彼はついに刀鍛冶の里へと初めて足を踏み入れます。刀鍛冶の里には炭治郎だけでなく、同時期に恋柱・甘露寺蜜璃と鬼殺隊の同期である不死川玄弥も訪れていて――。

 
【原作】12巻第101話『内緒話』   
~第102話『時透くんコンニチハ』

刀鍛冶の里には温泉もあり、炭治郎はゆっくりと戦いの疲れを癒やす。そこで同期の不死川玄弥に遭遇。相変わらず彼は粗暴で他人を寄せ付けないようだ。

さらに刀鍛冶の里には恋柱・甘露寺蜜璃も来ていた。天真爛漫で優しい彼女に禰豆子も懐く。別れ際、炭治郎は甘露寺から「この里には強くなるための秘密の武器があるらしいの。探してみてね。」と耳打ちをされる。
翌日、秘密の武器を探していいた炭治郎は霞柱・時透無一郎と刀鍛冶の少年・小鉄が揉めている場面に遭遇する。何やら「鍵を渡す・渡さない」で揉めている彼らの仲裁に入った炭治郎でしたが、無一郎の圧倒的な力の前に気絶させられてしまいます。

炭治郎が目を覚ますと、鍵はすでに無一郎にとられた後でした。無一郎が奪っていった鍵は、戦闘訓練に利用できる絡繰人形・縁壱零式のもの。なんと108もの動きができる縁壱零式ですが老朽化が進んでいて、使いすぎると今にも壊れそうな状態です。

 
【原作】12巻第103話『縁壱零式』~第105話『なんか出た』
力づくで鍵を奪った時透は戦闘用絡繰人形・緑壱零式で特訓。緑壱零式は最強の剣士をいわれた人物の動きを再現しており、腕と刀は6本。
ただ、すでに老朽化が進んでおり壊れる寸前。その為、小鉄は鍵を渡すことを戸惑っていた。

**炭治郎にはモデルとなった人物に見覚えがあった**
時透が訓練のために使っていた縁壱零式という戦闘用絡繰人形は、かつて実在した剣士を原型としていて炭治郎も見覚えがある顔でした。炭治郎は縁壱零式を夢で見たことを思い出しますが、それは記憶の遺伝と呼ばれるもので、炭治郎が見た夢はきっとご先祖様の記憶なんですよ、と小鉄から言われます。→『縁壱零式
 
時透の特訓でついに緑壱零式は動かなくなってしまう。小鉄は悲しむが、時透は目もくれずさっさと行ってしまう。炭治郎は小鉄を励まし、協力して緑壱零式を直す。そして、再び動き出した。

時透への怒りに燃える小鉄は緑壱零式で炭治郎の特訓に協力する。緑壱零式は手首と指の細かい絡繰を動かすことで使用者の動きや弱点にあった訓練をすることが出来るという。

真価を発揮した緑壱零式で訓練を重ねる炭治郎。ついに頸に一撃を入れるが、緑壱零式は壊れてしまう。すると体の中から1本の錆びた刀が出てきた。おそらく、継国縁壱が使っていた刀だろう。

それを見た鋼鐵塚は刀鍛冶の血が騒ぎ、全身全霊を掛けて研磨することにする。

 
【原作】12巻第106話『敵襲』~13巻第107話『邪魔』
その夜、炭治郎と禰豆子が眠っていると時透に起こされてしまう。担当鍛冶の鉄穴森を探していると言う。炭治郎は一緒に探すことを提案。時透には炭治郎がそこまでする意味が分からない。

すると同時に上弦の肆・半天狗が部屋に入ってきた。2人が目視するまで鬼であると気づかないほどの気配の無さ。すぐさま時透が頸を斬り落とす。だが、半天狗は2体の鬼、積怒と可楽に分裂。時透は可楽が起こした突風に吹き飛ばされてしまう。

危機一髪の状態に陥った炭治郎と竈門禰豆子ですが、そんな彼らの元に玄弥が助太刀に訪れます。玄弥が分裂した半天狗を仕留めようとする一方で、首を斬られることでどんどん分裂し若くなる半天狗。分裂した個体はそれぞれ能力が異なり、炭治郎・禰豆子・玄弥は翻弄されます。

そんな中半天狗の分身に、槍で身体を貫かれてしまった玄弥。瀕死状態になったかのように見えた彼でしたが、復活したのちに戦局がわずかに動き始めます。

 
【原作】13巻第107話『邪魔』     
~第110話『あばら屋でこそこそ』


急いで戻ろうとする時透は小鉄が鬼が生み出した化け物に襲われている場面に遭遇。小鉄は技術が未熟な子供、助ける優先順位は低い。そう思ったが、炭治郎にいわれた「人の為にすることは巡り巡って自分の為に」という言葉が頭に過る。気がつくと化け物を倒し、小鉄を救っていた。

再び炭治郎・禰豆子・玄弥の3人は合流し、分裂した半天狗たちと死闘を繰り広げます。しかし鬼たちの圧倒的な力の前に、彼らは意識を失ってしまうのでした。

その後、時透は鉄穴森と合流し、刀の研磨をしている鋼鐵塚の救助へと向かう。だがその矢先、上弦の伍・玉壺が現れる。

 
【原作】13巻第111話『芸術家気取り』~第113話『赫刀』
瞬時に壺から壺へと移動する玉壺に苦戦する時透。僅かな隙きに血鬼術・水獄鉢に閉じ込められてしまう。水の中では息ができない、すなわち剣士の力の源である呼吸が使えなかった。

玉壺が作り出した化け物が里を襲う。そこに出撃命令を受けた甘露寺が到着。次々と化け物を仕留めていく。
一方、半天狗の分身に食らいつく炭治郎。すると禰豆子が炭治郎の刀に血鬼術・爆血をかけ、爆血刀を生み出す。

爆血刀で反撃する炭治郎。玄弥も鬼を喰らい、分身の一体を仕留めていた。

だが、復活するのは時間の問題。炭治郎は5体目の鬼の匂いを感じ、発見する。こいつが半天狗の本体で頸を切り落せば分身も消滅するはずだ。

 
【原作】13巻第114話『認められたかった』~第115巻『柱に』
炭治郎・禰豆子と離れ、1人で5体目の半天狗を追っていた玄弥。彼は5体目を見つけますが、油断した隙に半天狗の1体にやられかけてしまいます。そこで彼が思い起こした過去は、あまりにも悲しいものでした。
→ 「不死川玄弥の過去

 
【原作】14巻第116話『極悪人』~第121話『異常事態』
その後ようやく本体である5体目に迫ることができた炭治郎たちでしたが、そこに3体の鬼が合体した6体目の分身・憎珀天が襲いかかります。間一髪のところで現れた甘露寺は鬼との戦いの中で覚醒し、6体目を圧倒。その隙に炭治郎は本体を切り、ついに鬼を倒すことに成功しました。
一方、玉壺は刀の研磨をする鋼鐵塚に襲いかかる。鋼鐵塚は目の前の刀を研ぐことだけに集中。玉壺はますます苛つき、攻撃を加え続ける。

少しずつ空気が薄くなっていく壺の中で、無一郎はなんとかして外に出ようと呼吸を使いますが、壺は一向に壊れません。彼が意識を失いかけた時に現れたのは、刀鍛冶の小鉄。彼は鬼に攻撃されながらも自分を犠牲にし、壺の中の無一郎に空気を送り込みます。

小鉄の想いと空気を受け取った無一郎は再度霞の呼吸を繰り出し、壺を破壊することに成功。無一郎は小鉄に言われた通り、鋼鐵塚の元に向かいます。鋼鐵塚に襲いかかる玉壺を退けた無一郎は、次々と繰り出される玉壺の技を交わしながらついに彼を追い詰めます。


時透は忘れていた双子の兄・有一郎の言葉を思い出す――
記憶と本来の優しい心を取り戻した時透は覚醒。顔に痣が発現し、玉壺と再び激突する。→「時透無一郎の過去

一方で玉壺は脱皮をし、真の姿になる。一進一退の攻防が続く中、時透は兄を失った悲しみ、血反吐を吐くような訓練、鬼への怒りを思い起こす。「霞の呼吸漆ノ型 朧(おぼろ)」を発動、玉壺の頸を切り落とし勝利した。

 
【原作】14巻第122話『それは一時的な興奮状態』
~15巻第126話『彼は誰時・朝ぼらけ』

憎珀天と対峙する炭治郎は追い詰められてしまう。
そこに甘露寺が到着。だが、憎珀天の力は凄まじく、攻撃が甘露寺に直撃。甘露寺はその短い間に走馬灯を見る。
→「甘露寺蜜璃の過去

甘露寺はその怪力と大食いから男性とのお見合いが破綻。それ以来、本当の自分を隠して生きてきた。本当の自分を認めてくれて居場所を与えてくれてのはお館様である産屋敷だった。
鬼殺隊は自分にとって大切な場所。私が皆を守る。甘露寺は決意を胸に反撃を開始。彼女にも痣が発現していく。

憎珀天の相手は甘露寺に任せて炭治郎、禰豆子、玄弥は半天狗の本体を仕留めることに――。
半天狗はひたすら逃げ続け、甘露寺が力尽きるまで時間を稼ごうとする。

「お前には勝たせない」と炭治郎が半天狗の頸を捉える。だが、半天狗は突如、巨大化。炭治郎に襲いかかる。禰豆子と玄弥も食らい付くも半天狗ごと崖下に落下。この後に及んでも半天狗は逃げ続け、里の人を喰らおうとする。

「逃さないぞ」と炭治郎は時透から受け取った刀(緑壱零式の中にあった刀)で半天狗の頸を斬り落とす。だが、半天狗の動きは止まらない。これですら分身であり、本体は心臓の中にいた。

 
【原作】15巻第126話『彼は誰時・朝ぼらけ』
夜明けが近く、このままでは禰豆子が危ない。だが、禰豆子を守っていたら里の人は守れない。炭治郎が迷っていると禰豆子が半天狗の元に兄を投げ飛ばした。朝日が昇り、炭治郎は禰豆子の笑顔を見る。

炭治郎は半天狗の頸を切り落として里の人を守りきる。禰豆子を犠牲にした上での勝利だった。

――と思いきや朝日が昇りきっても禰豆子の体は消滅しなかった。戦いを重ねる中で禰豆子の血が変化。鬼でありながらも太陽を克服していたのだった。

本体が倒れたことで憎珀天も消滅。1人の犠牲を出さずに刀鍛冶の里を守ることが出来た。

 
【原作】15巻第127話『勝利の鳴動』
半天狗を倒した炭治郎が禰豆子がいたところを見ると、なんとそこには太陽を克服した禰豆子の姿が――。平然と太陽の下を歩く禰豆子は、動揺する炭治郎に向かって初めて「おはよう」と声をかけるのでした。何がきっかけで禰豆子がそうなったのかは分かりませんが、珠世もそうなることを予想していたようです。

禰豆子が太陽を克服したことで無惨はかつてないほど喜ぶ。
豆子を喰らえば自分にはもう敵はいない――。

いくら鬼舞辻無惨でも、太陽の下では無力です。そのために彼は太陽を克服することを切望し、千年以上もの間仲間を増やし続けてきました。しかし十二鬼月でも太陽に打ち勝てる者はおらず、ついに太陽を克服した最初の鬼が皮肉にも禰豆子だったのです。

禰豆子が太陽を克服した話を聞いた無惨は、彼女を取り込むことを目論みます。
→「鬼舞辻無惨の過去
 
【原作】15巻第128話『御教示願う』    
~第129話『痣の者になるために』

その後、緊急の柱合会議が開かれる。無惨の動きは激しくなると予想され、柱を含めた隊士の強化が不可欠だ。
痣が発現することで力は大幅に増える。時透によると心拍数の高さと立ってはいられないほどの高熱が条件だろう。

一方、炭治郎は鋼鐵塚と改めて緑壱の刀を見る。刀身は漆黒の黒、見るだけで前の持ち主の強さが分かる。

そして会議の結果、全隊士を対象にした柱稽古が開かれることになった。